内向き

 

 

 

定期的にやってくる精神的引きこもり期。外から見れば全く変わらないが、日記に書く言葉が出てこなくなる。これはよろしくないことはなく、内を顧みて言語外でぼやぼやしているだけだから問題はない。

 

問題があるとすれば取り留めなさ過ぎて、言語でスケッチできないところ。笑

この時期の方が頭は回っている気がする。回っているというより、なんだろう、世界を読むことに没頭している、言語が当てられない。

 

外界の言語情報って、いったん非言語のイメージに転換されるのだろうな、というのを思い出してきている。夏目さんの「硝子戸の中」。1回全部読んだのだな。後ろに古書店の03から始まる番号付いていた。東京に1人で行ったときに寄った古書店街の収集品。SFが豊富だったような。御苑は閉園日で行けなかった。

 

今日読んだエピソードは、或る女性が訪ねてきて、「自分が片付かない」と宣う。聞いてみると、心が一直線で入ってくる外界の中心が分からないとかなんとか。夏目さんは心が一直線は比喩だろう、比喩でないなら取り出して見せてくれとたしなめる。女性曰く、夏目さんは内臓まで整っている人だと思うと述べる。いや、だったらこんなに病気はしてない、その分貴方の方が偉いと応答。

 

このやりとり、なんだか好きだ。

 

 

時間。仕事が一瞬で終わる。忙しくて時間の流れを忘れたとかではなく、時間をカウントしなければ、始まりも終わりもないただの生活になるという感じ。退屈でもないし、好奇心をそこそこに働かせつつ、ただ生きているだけ。この感覚大丈夫なのかという危惧はなくもないが、時計を気にすることは生きるにつけ不純物ではあると思う。

 

観るためにインスタのアプリを取ったらお勧めに中学の委員長だった人と大学のゼミで一緒だった人が居た。あと中学の時に好きだった人も。委員長だった人は髭を生やして相応に年を経ていた。僕の顔も同じくらい老けているのかなと今更ながら思う。ゼミの人は筋トレにハマっている模様。筋トレって目に見える成果。僕は一見したところでは見えない所での試行が好きだから採用しないが。中学の時好きだった人はあまり経年を感じない。つるつるしているように見えた。

 

なんだか、時間の流れって主観的なものなのだなと想う。物体や他の生物にとっては世界の動き=時間だが、人間だけが時間を意識で捉えることができる。精神まで時計に合わすことはない。そもそも歳で人を見るというのは、時間で仕事を測ると同じように分かり易いという意味合いくらいしかないのでは。人同士できちんと見る視点ではない。

 

こうやって、あんまり一般のものさしに合わない取り留めない思考が断片的に言語化されるのが引きこもり期。気にしている土台が全然違うから、素朴を出すと中庸とか仙人とか言われる。

 

「むずかしい天皇制」読了。次は「何もしない」という装丁に全く力が入ってない本が気になっている。気になるということは買うのだろうな。

 

天皇制は結構日本の中で触れてはいけないタブーの空気があるが、素朴に考えると確かにおかしな制度ではある。全然合理的ではないし、なんなら、皇族の個人としての人権を認めないとか、これによって国民個人の尊厳がぼやかされているという主張も分からなくもない。人間なのにスケープゴートにしている。色々政治的な思惑はあるのだろうし、僕はここに対して無色だが、いまどき職業選択の自由表現の自由もない人が居るのは矛盾しているよな。これを想わないということは、不自由性が空気として浸透しているということ。

 

子供の頃に、世界は完結していると感じた。ここで生きるしかないのだって。20代はそこで過ごして、やっと今、世界は全然完璧じゃなくて主観的に構築していくしかないとなった。

 

これは別に知識に依拠しない感情とか主観的なところで生きるとは違う。本日、自分は全然知識に依拠したものさしを構築してないなと思ったのだが、知識を踏まえた上でのものであって、知識がないところに土台が違う経験則を持ってくることではない。

 

ほんとのところ、書いていない領域の方に整合性がある。

でもこれは僕の中での整合性であって、特に現象として現われるものでもない。

 

無理くり言語化しようとしても、文字に還元されないのだよな。

 

僕は学者脳ではないから、体系的に自分の中にあるものを整理できている訳ではないし、アーティストでもないから表現を、自己を現象化する手段にもできない。

 

人にとって言葉というか文って手段なのだろうなと思うのだが、僕にとっては目的にしかならない。だから、その先に自分に評価が返ってくることが不純な感じがする。賢いと思われたいから書いている訳でもないし、素朴な僕はもっとカオスだし。

 

覚えなくて良いのではなく、覚えているというポーズを取らなくても良いという感じなのか。覚えているでしょうって聞かれたら覚えてないですって閉じる天邪鬼。

 

ここまでかな。

 

ちょっとここままで続けてみたいので制限はかけない。

 

はい、おやすみなさい。

 

良い塩梅でありますように。