いいこっちゃ

 

 

猫って耳が良い。2階の窓から目測20mくらいの距離で歩いていたから、チッチと口と鳴らしてみたら止まって目線をくれた。自然音なり社会音が溢れているのに自己に向けられた音として反応する。いや、音ではなく意図を聴き取った可能性もあるけども。

 

 

小雨の日。梅雨の時期は匂いが醸す。百合の花とかの花はもちろん、空気の匂い自体が濃いい。森で歩くと季節関係なしに空気が濃厚な感じがするが、それがそこらかしこにあるような。単に湿度が高いだけと解釈するとじめじめして重たくなるが、世界が濃くなる季節と解釈すると気持ちは重くならない。たしかに服がすぐ濡れそぼつから洗濯物が増えるわ、洗濯したところで乾きが遅いわで、衣食住の衣には面倒ではある。でも、この住に限れば洗濯物は雨風無関係だから、存分にどんな季節も楽しめる。

 

 

さておき。

 

本日は満月さんが帰ってきたら実家に直行し明日は弟勇者氏と大阪かどこかに遊びに行く予定のため諸々推している。夜ご飯は車を運転しながらつまめる物というリクエスト。僕は冷蔵庫に残っていたおかずを胃袋に片付けて、おにぎりとゆで卵を準備した。おにぎりは梅干し塩味と、鰹節をめんつゆでしんなりさせてすりごまを加えた混ぜご飯で作った。

 

おにぎりの造形はとんと苦手。手が大きいし不器用だからうまく三角形にならない。自分が不器用なことは知っているから問題ない。おにぎりを日常的に作る生活になればきっともっとマシになるだろうが、そんな世界線はきっとない。こんな不器用ながらPCで音楽を聞きつつテレビでハイキューのハーケン回(個人的にベスト、次は楽していこう)を見ながらブラインドタッチで日記を書けるようになったのは我ながら継続の賜物。いずれもう少し進みそうだが、ここから先は単なる継続では行けない領域。意識で自分のそもそもをぶち壊す。

 

タイピングを習得するために歌詞を写経のように打ち込んでいたのは良い思い出。たぶん一定の人は意識せずともタッチタイピングは当たり前にできてそう。指の動きと配置の再現だし。

 

どうでも良いが、無料公開されていた某漫画の全巻を読み終えた。最後の最後、さらに面白くなりそうなのに畳んだのは、コメントをチラ見する限り打ち切りではなく出版社の営業戦略だった模様。新連載をする為に旧連載は閉じるって。なかなかの独裁的判断だが雇われ個人事業主の漫画家に選択肢はなかっただろうな。厳密には漫画家と出版社の法律関係は雇用ではなく委任か。給料ではなく手数料収入。

 

 

やれやれ。

 

色々考えている。満月さんは無職なのにとか言いそうだが、本質は自由にさせてくれているからきっと問題ない。いや、満月さんに対してできていないお仕事はあるか。ここには微妙なニュアンスがあるから、僕がフラれない限りそのうち発揮する余地もあるだろう。

 

考えにカロリーを遣うというのは分かるようで分からない。思考にカロリーを使うというは、ほんとうは純粋な思考以外の脳領域を使っているからではないかという感じ。緊張とか掘り下げとか不安とか。

 

なんだっけ。

 

岡田さんへの相談で、感想を言語化できないという話があった。回答としては面白いとか嫌いとかは評価だから、比喩的に類似を探していけば良いのではないかとのこと。たしかに何と似ているかを考えるのは受け手に分かり易いから大事。僕は説明のために考えている訳ではないから、あんまり言語化は気にしていない。もともとの何かがあればそれを言語でスケッチすれば自然と言葉は出てくるという立場。

 

で、好き嫌いとか面白い、つまらないというのは評価だというのは一般的には分かりみなのだが、法学的には結論になる。別に専門的な話でもなく、単純に違法なのか適法なのかというのが結論で、そこに持ってくる為に価値的な評価が必要になる。で、この価値評価は例えば殺意の認定だと単純に動機的発言だけではなく、殺傷箇所とか回数とか持ち方が逆手か順手とか細かい現実描写が必要。他には、高速道路での煽り運転とか出来心ですって言ったところで、良し悪し関係なく危険運転ですわとなるとか。高速で移動している数百キロの塊を扱っている自体が危険だから、どんな動機が発話されたところで危険なものは危険でしかない。

 

ネタバレを気にする風潮って最後にどうなるかという結論を気にすることであって、だから何も気にせず人のことを悪く言うこともできるのか。ネタバレを気にするのは別に問題ないし、最終結果で物事を判断するのも良い。ただ、この文脈だと人間の最終結果は現代医学で決まっているから、結局人生が暇つぶしみたいになりそう。

 

この虚無感を種の継承から血統の継承にズラしたフィクションはなかなか上手い。誰にも拠り所は必須。という価値観も実際どうなのだろう。

 

 

そろそろ予定では満月さんが帰って来る予定だったが、なにやらサービス残業しているみたいだから延長線。

 

洗い物と一瞬散歩をしてきた。冒頭の猫氏らしき人が居たからよそ見しつつ近づいてみたがパーソナルスペースまで侵入できなかった。

 

お供のビールも既に切れている。梅酒はあるがこれを飲んでいると文章が書けなくなるから水がお供。この地域の水道水充分美味しい。嗅覚が鋭敏な満月さんには難しいかもしれない。

 

匂いにも少し学習的な要素はありそう。

 

あ、帰ってきたな(切り返し音)。

 

 

割と自分が剥き出しになっている鋭敏な感覚が楽しい。

 

ここまで。

 

おやすみなさい。

 

良い夢を。